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EMEC2021 参加レポート ~プランナーには何が求められているのか~

EMECreport

By: MPI Japan | 6 23, 2021

European Meetings & Events Conference 2021 (EMEC2021) 参加レポート
株式会社PCO 岩本真紀子

岩本真紀子さん写真
 

Withコロナの世界となり既に1年が経った。当初は自分が関わっていたイベント・会議も多くが延期されたが、昨年夏~秋ごろからは、徐々にオンラインで開催されるようになった。これまでは、現場の殆どがスーツを着てヒールを履きながら足が棒になるまで駆け回るというものだった。しかし今や自分の前にはホストや確認用PCが2~3台、そして片手には演者に連絡をするための携帯と全く異なったスタイルになった。今やオンライン開催に関するノウハウはWEBを通して様々な事例から学ぶこともでき、日本におけるスタンダードな手法は概ね確立されているように思う。この1年間の変化になんとか追いついてきたつもりではあるが、この先には何があるのだろうか?果たして海外の状況はどうなんだろうか?国際会議は今後どうなるのだろうか?開催地の意義は今後どうなってしまうのだろうか?という疑問は一年前とそう変わらない。それを少しでも解消したいと考え、今回のレポーターに応募した。今回は自分が聴講したセミナーの中でも心に残った幾つかのセッションについて、紹介させていただきたい。

Opening Keynote - The Only Way is Forward

 Speakerは2005年ロンドンの爆破テロの被害者であるGill Hicks氏で、両足を失いそれでもなお自分の人生に価値を見出し、これまでとは違った視点で物事を感じ喜びを見出すインサイトを示してくれた。彼女は、コロナ禍で休業を余儀なくされたイベント施設は、人が集まることができない象徴であったが、それ以外の価値は見いだせないのだろうかと考えた。中に人を入れることは出来ないが、外観にプロジェクターで色々なものを写し、にコンベンションセンターの違う顔を街の人たちに見せるというものだった。コロナ禍において、会議場を見る度、ホテルの前を通り過ぎる度に、まだ人は戻っていなんだなと、いつまで影響は続くのだろうかと、私はネガティブな影響にばかりに目が行ってしまう。しかしこれから考えるべきことは、視点を変え、別の今までとは違ったものを生み出せないかを考えてみる事なのだと。これはすべての業種に言えることであり、ピンチの時こそ新しい発想が必要なのだと気づかされた。

Power Up 1: – The power of a true event strategy

 このセッションでは、イベントにおけるStrategy(戦略)について、その重要性について話を聞くことが出来た。冒頭にSpeakerから「自らイベントを運営できるプラットフォームなどが次々に開発され、これまで以上に個人が自分でイベントを開催することも可能となってきた。それでは“プロの役割”は何だろうか」といった問いかけがあり、私自身本当にその通りだと感じた。色々な業務がAIによる自動化に置き換わりプランナーという仕事もこれから10年先には違う形になっているかもしれない。Speakerによると最も成功する戦略は、計画ではなくビジョンである。イベント戦略の下にイベント戦術があり、そしてその下に個々のイベントがある。それほど戦略とは長期的で大きなものだという事だった。また、これまでとは異なるイベントの開催形態を強いられることで運営にばかり集中してしまいがちであるが、『戦略こそがイベントの成功のカギである』ことが何度も強調されていた。企業セミナーや展示会は同じ業界の中でも競争が激しく戦略なしには戦えない。プランナーは、主催者と同様に戦略に対する意識を強く持つ必要があると再認識した。

EMEC01

Power Up 2: – The Changing Role of Data in Events - Challenges & Opportunities

 このセッションでは、オンラインイベントにおけるデータマネージメントの重要性が示された。Speakerが調べた調査によると、オンラインイベントになることで、半数の人がデータの管理がより複雑になってきていると感じ、40%は今後の改善のためにそのデータを使っていると答えた。2021年Q2-3あたりからハイブリッドの会議が実施できると考える主催者が28%, Q4から可能と考える主催者は30%、完全オンラインによる開催のみと考えている主催者は9%だった。

そして、対面でのイベントの重要性や必要性を信じている主催者は多く、今後は更にハイブリッドが進むことは必須になるが、ハイブリッド大会でデータの管理が必要だと思っている人は82%にも上っていた。いまやハイブリッドイベントにおけるデータの収取・分析・レポートは決定権のある人たちの間では必須となっている。これまで個別にデータは集まっているものの、対面やハイブリッド、バーチャルイベントなど色々なデータを統合的に分析することが不可欠であると強調していた。そして、これまで以上にデータ分析に時間を掛け、既に手元にあるデータを将来につなげるものとして見直し、これまでのシステムを統合し、データ活用を企画する上でのプロセスの重要な一部とすることが必要であるという。

 私個人の感覚ではあるが、日本も諸外国から遅れはいるものの、ワクチン接種が進み、オリンピックを前に少しずつ人が集まるイベントに対する考え方が変わってきたように感じる。

「~プランナーには何が求められているのか」EMEC2021では複数のセッションで同様の問いかけがなされていた。現に主催者からはハイブリッド開催を希望する声も多くなっている気がする、ハイブリッド開催はある意味オンラインと対面のいいとこどりであるが、費用がかさんでしまう。データをどのように読み解き、その費用に見合う付加価値として主催者に提供できるのか。これまでの「経験値」を頼りにするだけでは、時代遅れのプランナーになってしまう。現にオンライン化されたことで参加時間や人数、オンデマンドでのリピート視聴率など色々な分析が可能となっており、そのイベント/セッションに対する参加者の満足度が数値として見えてくる。「何が求められて、何ができるのだろうか」という問いに日々の業務に追われながらもしっかり考えていきたい。

Power Up 4: – Meeting Design with Intention

 Speakerからは先日開催したイベントについて紹介があった。このイベントでは、受付で全員がPCR検査を受ける仕組みを作ったという。参加者に対してSafetyに関するインストラクションをするほか、マスクなどが入ったちょっとしたgiveawayを用意。飲食中の会話は禁止というルールも設けられた。ルールに反した人にはカードが渡されて、3枚もらったからと言って退場にはならないが、「Safety can still be fun!」といったちょっとユーモアを加えることで、参加者が楽しくルールを守れるような仕掛けを考えたことなどが紹介された。

 また、このセッションの聴講者からはPCR検査の費用など具体的な質問があがった。アメリカでは州により集会に対する規則が違い、参加者には2回のワクチン接種が条件とする所もあるようで、日本とは違う難しさがあると感じた。運営側としては直前まで臨機応変な対応が迫られ、参加者にもある程度規制を強いることにもなる。しかし規則やルールだらけの窮屈なイベントであると感じさせてしまうのではなく、参加者が楽しめるようなことを考える発想が自分にはとても新鮮であり、学ぶ点がいくつもあると感じた。

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Panel Discussion - Collaboration Challenge

 モデレーター1名と4名の登壇者によるパネルディスカッションが行われた。
この先、「デジタルはコロナと共にどこかに行くものではない。そればかりかこれからのイベントには欠かせないものとなる。」その中でEvent Professional の役割について等、色々議論がなされた。私たちはProfessionalとして、今こそアイデアやイニシアティブを示す時であり、ビジネストラベルや全体においてのPlaybookを作るべきだとの意見が出ていた。

業界によりどうしてもface to faceのイベントが重視されるものがある。ただ、当面の間は、対面の参加を強いる事もできないので、幾つかの参加チャンネルがある方がいいのではないかという意見があった。これについて、これまで費用的に参加できなかった人が気軽に参加できるようになったというプラスの面については、主催者から私自身もよく耳にすることがあり、やはりそれは世界共通の認識なのだと感じた。

EMEC03

おわりに

 全体的に感じたのは、既にwithコロナの時代になり早1年経ち、もはや迷っている時ではないということ。新しい価値や見方を自ら生み出す必要があり、いまこそプロフェッショナルとしての価値が問われているということ。確実にDXの波がこの業界にも押し寄せていること。そして、忘れてはいけないのは、この変化から新たな挑戦ができる喜びを見つけ、それをポジティブに受け取る事。私を含め、日本人は問題が起こった時にそれをフォーマット化し、いかにスムーズに運営するかにばかり注目する傾向がある。

また、実開催と同じようにオンライン開催をしたいと考える主催者も多い。今回の1日のセミナーのオンライン開催であっても、ホームページ、スポンサーの表示の仕方、セッションの進行方法など参考にすべき点も幾つもあったように思う。全部自分の疑問点がすべて解決されたわけではないが、日本ならでは文化や風習に併せて自分たちで答えを見つけるべきことなのかもしれないと感じた。

最後に、今回はこのような機会を与えてくださったMPI日本チャプターの皆様に感謝を申し上げたいと思う。

 

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MPI Japan

 
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