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WEC Las Vegas参加レポート “When we meet, we change the world(私たちが出会うとき、世の中は変わるのです)

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By: MPI Japan | 6 28, 2021

WEC Las Vegas

 森 清香 CMP
Director of Development, MGM Resorts Japan


現地レポーターとして採用され、WEC Las VegasのDigital Experienceに参加しました。
MPI Japan Chapterの一員として、貴重な機会を与えて頂き大変感謝しております。参加したことで、改めて感じたことは、MICE業界のレジリエンス(復活力)です。
また、初めてWECに参加してMPIの活動について学ぶこともできました。MPIの偉大な組織力を知りました。去年のコロナ禍に入会した私ですが、会員としてもっと貢献できるように努めていきたいと思います。なお、来年はサンフランシスコ開催です。是非現地に行ってMPIの仲間を増やし交流の輪を広げたいと思います。

WEC Las Vegasの概要
日程:2021年6月16日~6月18日
会場:Caesars Forum (Caesars Entertainment)

当初は2020年3月に開業予定でしたが、コロナの影響で延期になり10月に正式に開業したばかりのシーザーズ・エンターテイメントが運営する会議施設です。
総面積約51,000㎡の会議施設は、約27,000㎡の世界最大級の無柱ボールルームを含むフレキシブルなスペース、100以上の分科会室、約9,200㎡の屋外スペースを有する最先端の施設で、LEED認証のシルバーを取得し、建設費は3.75億ドル(約413億円)です。

はじめに
ラスベガスでは、ワクチン接種が進んでおり、またコロナの感染者数も減少していることを受け、6月から収容人数の制限解除や規制緩和をしました。よって、WEC Las Vegasは、シーザーズ・フォーラムの開業以来初めて大規模なリアルイベントの開催となりました。地元の新聞誌Las Vegas Review Journalが記事として取り上げたり、地元テレビ局でも中継放送するほど注目のイベントだったのです。リアルイベントには約1,000名が参加したそうですが、オンラインも含めると約2000名の参加だったそうです。

 

コロナ禍でも進化し続けるラスベガスでは、新しい注目度の高いプロジェクトが進んでおり次世代のMICE市場として成長しています。スライドで紹介していた一部を共有します。

・l65,000席のAllegiant Stadium(2020年7月31日開設)
・l体験型アートとエンタメ施設Area 15(2020年9月17日開業)
・lラスベガスコンベンションセンター西ホール69,677m2の拡張(2021年6月8日開設)
・l32,516m2の会議場スペースを持つResorts World Las Vegas (2021年6月24日開業)
・l17,000席の次世代コンサート会場MSG Sphere (2023年予定)

General Session: Critical Next Steps from Influential Industry Leaders
初日のGeneral Session(総会)では、MPI President and CEO Paul Van De Venterさんが開会の挨拶をしました。会場にはたくさんの参加者がマスク着用なしで、ラウンドテーブルに座っていました。オンラインではありましたが、会場のエネルギーを感じました。

コロナが世界に及ぼした経済的また社会的影響は大きかったと去年1年間を振り返りました。2020年のWEC は、批判もあったがリアルイベントを開催し700名の参加者からコロナの陽性者がゼロだったことから、コロナ禍でも感染症対策を徹底することにより、イベントが安全に開催できる自信につながったそうです。また、MPIがこの1年間行った支援や活動の成果発表をしました。(以下の図表を参照)

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Industry Experts Panel “Where do we go from here?” 
パネリスト:
Stephen Revetria, President of Giants Enterprises and Chair of MPI’s International Board of Directors 
Janel Dell, President and COO of Freeman Company 
Cleo Battle, President and CEO of Louisville Tourism 
Mike Gamble, President and CEO Of Searchwide Global, Founder and CEO at Tourism Diversity Matters
Tammy Routh, Sr. Vice President of Global Sales Marriott International 


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このパネルでは、観光業界が抱えている課題や今後の見通しについて5名の業界人が議論をしました。

▼人材不足
旅行の需要が予想以上に早くそして確実に戻っているが、今まで以上に人手不足(リーダー層の育成も含む)が問題になっています。
Tammy Routh:人材を雇い戻すだけではなく社会に復帰するために必要な研修を実施したり、女性や多様な人材を採用する必要があることを主張しました。柔軟に働ける環境を設けることが、優秀な人材を確保することです。
Cleo Battle:キャリアパスを構築し次世代のリーダーを育成することが求められているが、業界のイメージ向上にも努めなければならない。パンデミックを経験してわかったことは、変化に対応できる適応力のある人材であること。
Stephen Revetria:メンターとして指導をすることが次世代を育てることにつながります。

▼DMO/CVBの再生
次のトピックは、DMO/CVBの復活についてでした。コロナの影響で苦しい状況が続いており、誘客活動の方向転換が迫られているなか、現場で何が求められているか。
Cleo Battle:一番求められているのが交通手段の改善です。住むに最高の場所は訪れるのに最高な場所でもあるので、交通、人材育成、地域のブランド向上のためには財源の多様化が必要で、観光産業改善地区(TID)のようなモデルが検討されています。
Mike Gamble: ホスピタリティ業界の全体で後継者を育成するには、定年退職を促し若い世代(特に高校生)とより効果的につながることです。業界の魅力や価値を早い世代に理解してもらういことでブランド向上につながると思います。

▼展示会業界の現状
バーチャルイベントはこれからも存続するが、やはり過半数はライブイベントに参加して、参加者の顔を見て、直接製品やサービスについて学ぶことを望んでいます。バーチャルとライブイベントをうまく併用したら、最も幅広い顧客を獲得することができます。私たちは何があっても生き延びることができると確信してます。

▼サスティナビリティについて
コロナ対策で、大きく後退してきた「サスティナビリティ」を続けるには、どうすればいいのか。2025年に向けた地球温暖化防止策は、MICEも含む様々な業界に影響を及ぼすことが予想されています。今まで以上に、MICE業界のサプライヤーはサステナビリティプランを持っていなければなりません。

▼まとめ
来年は50周年を迎えるMPIですが、改めて組織力を感じました。この1年半の間で私たちを取り巻く環境が変わりましたが、今まで以上にこの業界の重要性が見えてきました。MPIは、コミュニティの一員であり、より良い社会をデザインすることができるプロの本拠地であること。Paulさんが最後に言った言葉が印象的でした。When we meet, we change the world (私たちが出会うとき、世界は変わるのです)
また、パネルディスカッションでは、米国市場は今後6ヶ月以内には平常に戻ると予測されていました。この1年半で学んだ教訓を今後も活かしていくように、業界を率いるリーダーして、ダイバーシティ・インクルージョン文化を大切にすること、働き方の変革に対してどう対応していくかが鍵になるそうです。

General Session: Superwomen of Vegas Panel 
ラスベガスで活躍しているスーパーウーマン(女性管理職)4名に、プロとしての道のり、障害を克服するための教訓や、競争の激しい環境の中で自分を差別化するためのパネルディスカッションに参加しました。

コーディネーター
Michelle Allgauer, CAE, CMM, CMP, Financial Services Institute

パネリスト
Chandra Allison, The Venetian Resort Las Vegas
Stephanie Glanzer, MGM Resorts International 
Devin Lewis, Las Vegas Convention and Visitors Authority
Rebecca DeLuca, Caesars Entertainment Corporation 

ラスベガスで働く魅力を教えてください。
Stephanie:23年前にミラージュに入社した当時のラスベガスは、営業するのに苦労しました。他の観光地とは違ってゲーミング、MICE、FITが融合する特殊な市場だったからです。チャレンジのある仕事でしたが、ラスベガスを世界有数のデスティネーションに確立することができました。23年後の今、女性である私が管理職として男性優位なゲーミング業界で活躍していることを誇りに思います。

Chandra:私も23年以上前にラスベガスに行くことを決心しました。当時の上司に笑われたことは今でも覚えています。誰もしらない街で成功したのは、ラスベガス観光局やMPIに早い段階で会員となり、地域の人脈づくりを大切にしたからです。多くの人に支えられどんな困難な状況でも乗り越えることができました。

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キャリアパス形成に寄与したのは誰でしたか。
Devin:社会人になって間もない私の可能性を信じてくれた上司です。人を惹きつける魅力を持つことだと思います。

Rebecca:常に私のキャリアをサポートしてくれた、たくましい母親です。そして、私のキャリア開発について指導したメンターの存在でした。このパネルに参加する機会を与えたのは、上司であるLisa Messinaのおかげです。
Chandra:私も、多くの人にお世話になりましたが、ワーキングマザーだった母親の影響が大きいと思います。母親は、どんなに忙しくても必ず家族との時間を持ちました。リーダーとして、バランスのある職場環境を整備します。

経験をもとに、リーダーとしてキャリアアップのアドバイスをお願いします。

Rebecca: チームを構成するときに、同質的なチームを組むより、意図的に多様性の高いチームを構成することが重要です。ダイバーシティはビジネスの成功を導き、キャリアアップにもつながります。
Stephanie: パーソナルブランドです。特に女性リーダーのロールモデルになるには、優しさや共感そして必要なときには強さを示すことも必要です。自分自身をブランド化することです。お手本として常に見られてると意識をしてください。
Devon: 尊敬されるメンターやリーダーになるためには、許容範囲を広く持つことです。そして電話やメールなど部下のコミュニケーションをとることです。

最後に会場の皆様にメッセージをお願いします。
Stephanie:ワーク・ライフ・バランスと異なり、ワーク・ライフ・インテグレーション(仕事とプライベートの統合)が大切です。生活が充実すれば、人に優しさを与えることもできます。何事も可能なのです。

Devin: マヤ・アンジェロウの名言にあるように「人はあなたが言ったことも、あなたがしたことも忘れてしまう。だけど、あなたに対して抱いた感情を忘れることはない。」です。そして準備万端ではなく、最善を尽くすことです。
Rebecca: 聞く力を高めること、仲間を作ること、人間関係を見直すことです。私たちは、あらゆる人たちに支えられてここまで来たのですから、ポジティブな環境づくりをすることです。そして、自分を高めてくれない人や支えてくれない人との関係を断ち切ることです。だからこそ、常に自分の背中を押してくれる人たちとのつながりを築くことが大切なのです。午後にはMPI女性部会を開催します。330名が集まる予定なので、是非参加してください。

まとめ
私は仕事と家庭を両立する母親をみて育ちました。母親のサポートがあったからこそ今の自分があると思っています。仕事とプライベートが充実している女性は輝いています。そして、私のキャリア開発には、長年私の成長を指導してきたメンターの存在があります。なので、私も恩を返すかわりに、Pay it forward(恩送り)をすることに心がけます。将来MICE管理職を目指す私にとって、彼女たちから元気をもらったパネルでした。


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